片隅の町の幸せ

それは、あなたの小さな幸せ

おばあちゃん

 愛媛県のおばあちゃんは、百歳を超えている。百・・・(ごめん、おばあちゃん、もう分からなくなった)。百歳を超えると、市から表彰状をもらえるんだ。家に飾ってある。戦争でじいちゃんを亡くしてるから、国から補助金をもらってたようだ。

 しかし、超高齢ってのも・・・結局、息子(私のおじさんの事)の方に先に死なれてしまってわなあ・・・ おじさんも長生きしたのにさ。

 施設に入っているが、補助車を使って自力で歩いているから、足腰もわりとしっかりしている。受け答えもちゃんとしている。何より、視線にまだ力がある。自分を失っていないというか・・・

 しかし、もの忘れは激しい。会いに行って、
 「おお、いつ来たんや?」
 と話が始まる。いろいろ話して、二、三分すると、
 「それであんた、いつ来たんや?」
 とくる。また、二、三分すると、
 「いつ来たんや?」
 だ。それが終わらない。