難波の中心で号泣した男は福島人

 またしても単刀直入に言わせてもらうと、「西田敏行」さんです。いえ、われわれ関西人には、さん付けで呼ぶ事すら無礼。「西田局長」です。「探偵ナイトスクープ」の我らが局長です。

 ところで私は最近、とてもいい歌を聞きました。
 「きっとこの世界の共通言語は、英語じゃなくて笑顔だと思う。子供だとか大人に関わらず。男だとか女だとかじゃなく・・・」
 こんな歌詞です。メロディーも素晴らしく、ほんとにいい歌ですよ。そしてこの歌はなんとなく、先代の「上岡龍太郎局長」の「探偵ナイトスクープ」にふさわしい気がするのだ。

 大笑いの内容でも、上岡局長は秘書の岡部マリさんと二人して、冷静に、さあさあ、次に行きますよ。いいですか?笑いきりましたか?そんな感じだったなぁ。
 上岡局長が辞めて、西田敏行さんが就任した時は、びっくりした。関西人はみんなびっくりした。みんな、関西のお笑いの人が局長の椅子に座ると思ってたから。そして更に、関西中が驚くんだ。新局長、西田敏行さんの涙に。

 えっ!?泣いてる。この人泣いてるよっ!?しかも号泣してるよっ!?
 ・・・って、テレビの前で私は呆然とした。覚えてないけど、隣の岡部マリさんも驚いてたんじゃないか?大げさかもしれないけど、東北出身の男の涙が、大阪を変えた気がする。

 大阪は笑いの文化。でも時に笑いは人を傷つける。傷ついた人が笑いになる。その文化が、大阪人には染み付いている。そんな少し乾いた文化を、西田局長は涙で潤してくれた。東北は泣く文化なのだろうか?よく考えたら、泣くことは喜怒哀楽、すべてに絡んでいる。笑いよりも表現の幅が広いということ。

 笑顔は、大人子供男女すべて関係ない世界の共通言語。ある意味、感情すら関係ないのかもしれない。どこかで心痛める人がいたとしても・・・笑い合う人達はその人達だけの空間を創る。
 涙は、枯渇しない、人類が深層意識に持っている共通の泉。しかも誰も傷つけない傷つかない。だから、部屋で夜の道でたった独り泣くことが、大人子供男女どころじゃなく時空間すら関係なく、どこかの誰かの為になっているのだ。笑いでは、笑顔では出来ないことだ。
 東北の人とはそういう文化を持ってる?東北弁とは泣きながら話しやすい言葉なのだろうか???あの独特の訛りはその為か???

 う〜ん・・・ちょっと言い過ぎだけど、西田敏行さんが来てくれて、良かったぁー・・・って事です。これからもよろしくっ、西田局長っ・・・という事です。
 今、関西には、東北の人達がたくさん来ていらっしゃる。早口の関西人の強引なノリに、疲れている人もいるかもしれない。腹立てている人もいるかもしれない。もしそんな時は、こう言って下さい。

 「あんだら、西田敏行さんが福島の、東北の人やとしらんのがいっ!?東北に連れて帰ってもいいんだべさっ!」

 それだけは御勘弁を・・・と関西人は頭を下げますから。