片隅の町の幸せ

それは、あなたの小さな幸せ

長い一日 ・・・転んで退いて帰宅して・・・

 本日は長い一日でした。
 二十年前に治療した乳癌がルーツだと判明した、母親の肺の腫瘍。その為、入院していたT病院を退院して、二十年前に治療したI病院に転院しろとの、主治医の見解が出たのです。
 今朝退院し、午後、I病院を外来受診、在宅通院治療を希望し、そして我が家に帰宅しました。
 母親は、抗癌剤を使わないことにしたようです。T病院で入院中に、抗癌剤治療をする他の患者達をみてきての決断のようです。






 「もうな、隣でゲーゲーやってるねん。吐き気止めの薬すら、ゲーゲーしやんねん。せやから点滴で吐き気止めされんねん。そのうちそれでも気分悪なったら、座薬で吐き気止めいれるんやで。そらみんなな、副作用抑えるために薬ジャラジャラ出されてんねん。放射線抗癌剤療法してる人なんかな、放射線で喉が焼けて物が食べれんうえにそこから吐くねんから・・・。それで痩せていくやろ、そしたらサプリメント出されんねんで。薬とサプリメントやで。もうな、地獄やで。あの病院おったら殺されるわ」





 私は別に、その病院を批判してるわけではありません。抗癌剤治療と戦い、それを支える病院関係者がいるわけですから。看護師さんたちは母親に優しく、母親も感謝しておりました。しかし、治療に関しての母親の実感も、真実であります。





 そして一方で母親も、完全に病院治療と縁を切れない弱さも持っているのです。
 母親は、ホルモン療法を開始することになりました。乳癌とは、女性ホルモンによって増殖していくという医学の常識から、その女性ホルモンをシャットアウトする薬を内服するのです。その為骨粗しょう症を招きやすい。それをカバーする点滴も併用します。骨を強くする点滴です。それらの療法にも、抗癌剤ほどではないにしても副作用がある。




 まあなんにしろ、今回の件で関わった数名の医師や看護師の表情からは、最後は必ず、『お母さんあなたは、車イスで酸素マスクをひっつけられて廃人同様になって死んでいく』・・・、そんな無言の予言が込められている気がしました。





 私には、病院には、言葉の薬というモノは、皆無だった気がします。
 それを秘めている看護師さんたちはいた。
 立場上、出せずにいたのか?
 そして、言葉の毒は溢れていた。
 それが医療なのかもしれませんが・・・





 いやっ!
 それが医療だと、受け止める必要があるのかっ!?
 受け止めねば、次ぎを決めれまい。