言葉
●母親の体重、33・5kg。 「骨と皮になっても人間、立てるもんやな」
●二ヶ月の入院生活で筋力が衰えきった母親、 「あかんわ。這わな階段のぼられんわ」
●母親、新しい主治医と、 「抗癌剤はしないで下さい」 「悪化して、いよいよ死ぬとなっても・・・」 「しません」
●外来にいってきた母親。CTにて、胸椎の数個が黒くなっている(転移か?)。 「来週また入院や。結局、気管支鏡検査せな、治療方針が決まらんねん。もし癌やとしてもや、肺には放射線できんらしい。背骨はできるけどな。あと肺は、抗癌剤か、緩和治療(痛…
●いったん退院した母親、みぞおちの不快感を訴える。 「痛み止めの薬のせいやな」
●母親、 「退院したらな、またお遍路いくで」
●〇〇病院から電話がかかってきた。母親、 「明日から入院やからな、たのむで」
●〇〇病院から帰宅した母親、 「肺に水が溜まってるねん。腫瘍の可能性もあるって。検査入院せなあかんらしい」 ●姪っ子が電話してきた。 「大丈夫かな、ばあば」
●母親、胸の痛みを訴えて病院に行く。 「レントゲン撮ったらな、肺が真っ白やったわ。三年前の残ってたレントゲンと比べたら、真っ白な影があるねん。明日専門の〇〇病院行かなあかん」
●家にきている姪っ子(小6)。整体の仕事について一言、 「お疲れやな。頑張れよ」
●整体のお客様、四十代男性。仕事について、 「一日十時間、パソコンに向かってます」 ●母親、夕食について、 「カレーとあんた、ニラレバ炒めあんねんけどな」 「それでええよ」 「そんなんあんた、むつごい(濃すぎるとかいう意味)やろ。カレーと冷やっこ…
●整体のお客様。80代の女性、ストレスについて、 「ストレスはホンマ体に悪い。今や、娘も婿もよう(良く)してくれるから全然ストレスないわ。主人が生きてた頃が、一番ストレスあったわ」
●整体の師匠が繰り返し言う、 「指の力を抜け。腕押しするな。指をゆるゆるにして体重を乗せるんだ」 ●整体のお客様。六十五歳男性、 「足の裏から親指の先が、痺れるんや」 ●六十六歳女性、 「この痛みが、のう(なく)なったらねえ」
●整体のお客様。80歳、女性。 「あと十年は、生きたいなあ」
●整体のお客様。72歳の男性。写真たてを見つめて、 「この絵は、あなたが描いたの?」 「いえ、ちょっとした知り合いの、イラストの仕事をしている人が描いたのです。可愛いでしょう」 「可愛いね」
●整体のお客様。八十四歳の男性。腰痛にもかかわらす庭いじりをするという、 「好きなんでね」
●整体の師匠。現代、そしてこれからについて、 「金持ちが増えるほど、貧乏人が増えるんだよ」 ●以前勤めていた牛乳店のオーナーから久しぶりにメールが来た。 「明日店で鍋やるから、来るか?」 どうも経営の進退が危ぶまれている噂があったから、そのこと…
●節分が終わって。母親、 「巻き寿司に使ったホウレン草、余ってんねん・・・。 ・・・ハムがようさん(たくさん)あるし、サンドイッチしてみるか。 あんた食べるか?」 「そんなん、水っぽいんとちゃうんか」 「よう搾ったらええんやんか。 ええからあんた…
●母親、 「カレイやけどな、フライがええか? 煮付けがええか?」 「フライ」 「油もんばっかり食べとったら胃ぃ、悪する。 煮付けにしとき」
●鳴門たい焼きが美味しかったので、再び買って帰った。あくまで自分の為に、鳴門たい焼きを買って帰った。 母親、 「あのな、ちょっとお腹がもたれてるから、いま食べへん。晩(ばん)に食べるわ」 「調子悪いんやったら、晩(ばん)も食べへんかったらええ…
●以前から食べたいと思っていた、鳴門たい焼きを買って帰った。あずきを買って、そしてメインの鳴門金時(きんとき)たい焼きを、以前から食べたいと思っていたから、買って帰った。 母親、 「なんやあんた、またこんな甘いもん買うてきて。甘いもんばっかり…
●新聞店。チャラ男配達員。夕刊のトップ面を見てしみじみ・・・ 「今日、阪神淡路大震災っすねぇ・・・」 当時の記憶などないと思われるチャラ男は、以前、店長に昇進したと書いたが・・・ その後、成績が上がらないうえに違反で一年間の免停になり、ヒラ配…
●お正月のテレビ番組を観ていた母親、 「外国の人も出てるんな」 母親にそういわれたのは、 バイきんぐの小峠さんだった。 2012 キングオブコント
●みな、超能力者。 整体の師匠。 「人間の集中力ってのは、もの凄いんだ。君らも、私の話を聴こうと思って聴いたら頭に残るけど、ぼんやり聴いてたら忘れるだろ。そのてん、録音機は絶対聞き逃さないんだ。でもね、機械ってのは、すべて録音してしまうんだよ…
メリークリスマスッ!! ●聖なる夜が近づいて・・・ 家々に灯がともり・・・ 祝いの香りがそれぞれの窓の明かりから伝わってくる時刻、 母親、 「今晩のおかず、サバの塩焼きやで。昨日のカレーも残ってるけどな・・・」 ●やけくそで希望を伝えた、 「カレー…
●阪急電車宝塚線に乗りこんできた中年の男女(夫婦?)。一人分だけ空いているスペースを見て、男性の方から女性へ、 「空いてるわ。座りぃや」 「ええよ。すぐやから」 「すぐいうても、だいぶあるで。座りって」 「いいって」 「座りぃな」 「いいっていう…
いや〜、みなさん・・・ 「お久しぶりですっ」 この表現はおかしいですかな? いつも私のブログを拝見していただいていた方々には、このシラッとした挨拶は、いただけないですな。 あまりにも淡白だ。 それではあらためて、大真面目に、 みなさん、 「どスケ…
諸行無常。●新聞店。店の前の車が行きかう県道を空ろな瞳で見つめている自称ミステリー作家配達員、 「もうしんどくてね、配達辞めたくてね。〇〇さんみたいに二年も三年も続ける秘訣って何なんですか? ・・・・・・無になることですか?」
言いかけ。 ●新聞店。自称ミステリー作家配達員、 「実は僕、人に言えん(言えない)罪を犯してましてね。その罪滅ぼしに修行の意味で、新聞配達してるんですよ。絶対に人に言えないことをやらかしましてね。墓場まで持って行かんといけないことなんですよ。…
●新聞店。自称ミステリー作家配達員、ハエのように手をすりすりしながら、 「〇〇さん、・・・千円貸してください」