片隅の町の幸せ

それは、あなたの小さな幸せ

おっさんの小さな克服

 今日は、バイクの初乗りをした。

 今年から受け持つ配達コースを覚える、という意味もあって、くねくねした住宅街を走ってきたのだ。急勾配の多い住宅街。きっと、まだバイクに乗りたての頃だったら、転んでたろうな・・・と思った。

 初めてバイクを買った頃は、転んだなあ。そして、修理代が飛んで行った。転びたくないというより、お金の出費が怖くて、転ばないように練習したな。

 バイクで転ぶのは、エンストして転ぶのがほとんどだった。車の教習所で経験があるでしょう。ガッガッガッガッ・・・ってエンジンがノッキングして、ガクンッ!とエンストしてしまったこと。

 バイクだと、Uターンしようとする時にあの衝撃がくると、ひとたまりもなく転倒するのだ。

 半クラッチで、アクセルを回しながら後輪ブレーキを踏む。そうするとエンストは起こらない。そして転回していく。アクセルを回しながらブレーキを踏むなんて、教習所では教えていなかったことだ。



 ところで話は変わるが、私は水泳がけっこう好きだ。今はね。近くの温水プールに時々行って泳ぐ。ゆっくりゆっくり、泳ぐのが好きで、時間をかけて一キロぐらいは泳ぐ。

 ヘタレの私が実は、若かりし頃トライアスロンに出たこともあるのである(ジャーンッ!)。

 泳ぎは、社会人になってから覚えた。スイミングスクールに通ったのですよ。マンツーマンで、手取り足取り、手の伸ばし方から教わった。意外と早く、クロールで二十五メートル泳げるようになったのには驚いたもんだ。

 私は泳げなかったんじゃなくて、泳ぎ方を知らなかっただけだ。

 私は小学校の水泳の時間で、よっく怒られたぜえ。並ぶのを誤魔化して隠れてたんだよな。見つかって、何で泳がないのっ!ってプールに強制的に入れられたよ。二十五メートルまともに泳げないから、足をツンツン底に着くんだけど、それを誤魔化したって言われて、また怒られる。そして、いつまでも進級できないことを、怒られる。

 授業で教わったことといえば、プール際のコンクリの上にうつ伏せになって、カエルみたいに手と足を動かす。次はプールに入って、端っこを手でつかんで、バタ足とか平泳ぎの足の動きの練習だ。あとは記憶にないぞ。それで泳げというんだから。

 たしかに、小学校のプールでマンツーマンで教えるなんてできないよな。でも先生だって水泳の素人だもん。マンツーマンになったってきっと、泳げるようにはならない。

 

 バイクで感じる風はたまらない。
 水に潜った時の水圧は、体の開放感に感じる。

 小さい事でいい、

 できなかった事を、また、克服する年にしてみたい。