こどく、ぜつぼう。
エネルギーに満ちあふれた若者。その若者は、橋の前に立っている。橋の向こうの対岸には、きらめく大都市の輝き。
意気揚々と一歩を踏み出そうとした若者の目前で、突然、橋が崩れ落ちた。
顔を上げることさえできない若者。その若者は、橋の前に立ちすくんでいる。橋の向こうの対岸の大都市の輝きを、見るエネルギーさえない。
若者の前にバスが止まり、若者は無理矢理バスに引き上げられた。バスは橋を渡り、大都市の輝きに向かう。
孤独、絶望。どっちが?どっちも?
どっちでもいいや・・・
孤独でもいいじゃない。絶望したっていいじゃない。
河岸を歩こうよ。ほかの橋をみつけるため。その橋から逃げるため。歩きながら、岸辺の草花を見て、水面の魚を見て、歩こうよ。
それでいいじゃない。