片隅の町の幸せ

それは、あなたの小さな幸せ

お・〇・〇・〇・〇・・・・・・〇・〇・〇 最終回

 すこし前のことです。大きな病院の待合で、口腔外科の治療を終えたお婆さんが、入れ歯を抜いた状態の口を開いて家族に見せておりました。家族の人は、暖簾をめくって蕎麦屋の中を覗くように、お婆さんの唇を持ち上げて、口の中を覗き込んでおりました。
 その内、お婆さんも家族の人も何が可笑しいのか知りませんが、笑い出していました。




 赤ん坊とのふれあいとは違う、可笑しさ。
 欲望が抜けた、乾いた笑い。
 よく考えたら、赤子の愛嬌は、当然ながら生の欲望に満ちていますから。



 
 人間にとって裏表がないとは・・・





 女性が老いること ではないか・・・ 





 ということは、男はその境地になれないということか。
 きっとそうだと思う。
 何の因果か、女性の肉体は、老いとともに破壊されていく。
 指は曲がり膝は開き、骨は圧迫されつぶれ、背中が丸まる。
 その肉体に表も裏もなくひん曲がってねじれていく。
 家族にからかわれ全てを諦め受け入れ、主張はまるで、おままごと。
 少女の時にも、きっと、ままごと遊びをしたことだろうに。年老いきってのおままごとに、生への欲望・金への執着はなく、ささやかな笑いを誘う。
 もてなされている・・・
 そう感じる人、いるに違いない。









 2020、東京五輪
 お・も・て・な・し 
 ・・・いいじゃないですか。
 東京に来る外国人にどんどんお金を落としてもらおうじゃないですか。その為におもてなし、しようじゃあーりませんか。





 ただしもうひとつ、外国の方々にも解かり易いキャッチフレーズを謳い文句にしませんか!?
 真の国際交流にふさわしい、 『お』ではじまる五文字 を、私は考えてみたのです。





 お教えしましょうか? 
 いいでしょう。
 そして、この五文字を皆で高らかに、オリンピックを成功させましょうよ。








 それでは発表いたしましょうっ!!





 東京にやって来るっ、








 女性アスリートのみなさんっ!













 ぬ
 ぎ
 な
 さい



 お・ぬ・ぎ・な・さい




五文字ちゃうやろっ!!( -_-)=○☆)>_<)アウッ!



<おわり>