片隅の町の幸せ

それは、あなたの小さな幸せ

チャラ男の夢・・・哀・半ケツ戦士・・・

 チャラ男が移動するかもしれないとは聞いていたけど、突然だったな。私は、チャラ男の言葉だけを拾ってたから、誤解を招いていたかもしれないけど、仕事はちゃんとやってたのだ。まあ、六十代の爺さん配達員にしたら、イライラさせられたようだけど。
 もっと話をしたかったなあ。チャラ男は二十一歳。学歴はない。でも、新聞配達があるじゃないか。そうだぜ・・・

 チャラ男の夢は何だろう?なんか言ってたな。あまりにくだらなくて忘れてしまったな。たしか、mixi(ミクシー)で女友達作りたい、とか言ってたな。
 でも本心で言ったんじゃないと思う。あいつにはあいつの、真剣な夢があるはずだ。

 ジーパンずらして、ケツを半分出してもいいじゃないか。半ケツで、スパー・カブすっ飛ばしてやれ。パッション・ピンクのポロシャツを、夕日で真っ赤に染めてやれ。お前の茶髪はライオンのたてがみだ!

 人生は戦いなんだ。一人ひとりの内側の、小さな戦争だ。生き残るための戦いだ。死んで、また生まれ変わるために生きるんだ。他人と戦うな。自分の心と戦え。自分の心の底に、着地しろ。「降りられるのかよっ?」じゃなくて着地しろ!心に敵が侵入したら、徹底的に叩けっ、悲しむな!
 なんでこんな真面目な話をしなくちゃならないんだっ、チャラ男!